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部署の垣根を越えた
取り組みが成果を生む
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これ1本で1日の野菜不足分が補える──。健康維持に必要な栄養素を備えながら、とことん美味しさを追求した世田谷自然食品の野菜ジュースが「十六種類の野菜」です。現在では多くの方に親しまれているこの商品が、お客様に認知され、ご購入いただくまでには苦難の道のりがありました。販売に大きく貢献した※インフォマーシャル制作の担当者2名に、当時の様子を語っていただきました。
※テレビCMの一種。
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協働して制作したTVインフォマーシャルが
商品ヒットのカギに
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──新規顧客の獲得を主眼に置き、自社商品のTVインフォマーシャル制作、放送枠の買い付け等を行っている田尻さんと、「十六種類の野菜」の商品担当の東後さん。まずは制作当時のお話を聞かせてください。
東後 「十六種類の野菜」は、豊富な栄養素を手軽に摂っていただくことはもちろん、なにより“美味しさ”にこだわった野菜ジュースです。しかし2016年までは販売の数字が芳しくなく、なんとかこの商品の魅力をお客様にお伝えし、現状を打開できないかという状況でした。
田尻 私は商品PRを手掛けていますが、「十六種類の野菜」においては2015年よりインフォマーシャルを放映していたものの、納得のいくものができていなかった。そんな中で2016年初頭に放映したおみそ汁のインフォマーシャルに対する反応が非常によく、これをヒントに何かよいものが作れないかという考えがありました。インフォマーシャルは通常90秒。そのうちの30秒は商品説明、注文のご案内をお伝えするため、実質的に60秒間でお客様に「買いたい!」というインパクトを与えなければいけません。そのために、おみそ汁で成功した要因を分析し、それを踏襲することにしました。
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東後 商品担当としては製造メーカーの方々の商品への拘りであったり、素材一つひとつの素晴らしさであったり、伝えたい情報は山ほどある中で、何がお客様の心に響くのかということを精査しながら制作を進めました。このインフォマーシャルが効果を発揮したこともあり、グルコサミン、おみそ汁に次ぐ商品として、「十六種類の野菜」は社内における新たな軸に成長しつつあります。結果が出てうれしいのはもちろんですが、制作に携わったことで自分自身の視野が広がったのは、大きな意味があったと感じています。
- 実際に放送されたインフォマーシャルのひとコマ
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部署・役職の垣根を取り払った
そのきっかけとは
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──以前はインフォマーシャル制作を田尻さんの部署のみで担当されていたそうですね。各商品担当とコラボレーションしながら制作するようになったきっかけを教えてください。
田尻 インフォマーシャルは広告会社、映像制作会社とともに何度も打ち合わせを重ね、収録や編集など、多くの時間をかけてできあがるものです。その熱量を商品担当に感じてほしかったというのが一番ですね。これだけ一生懸命作ったものがお客様に響いて、新規の注文があるんだぞと。
東後 新規顧客獲得のスペシャリストである田尻とともに、付きっきりで撮影に立ち会い、細かいところまで映像の内容を追求した経験は非常に新鮮なものでした。私の方からプロの料理人や管理栄養士のキャスティングを提案したりもしましたし、クリエイティブな現場に参加する楽しみを味わうことができましたね。これによって新規顧客の獲得から普段の業務で担当しているリピートのフェーズまでを網羅的に知ることができたのはありがたいです。
田尻 私としてもこれまで接点のなかった製造メーカー様と近い距離で仕事ができ、ひとつのチームとして制作にあたることができるようになったのはうれしい出来事でした。多くの人を巻き込みながらプロジェクトを成立させることができれば、単純に仕事の楽しさが増すので、今後、より協働を推進していきたいと思っています。
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──世田谷自然食品の大きな推進力となっているお二人ですが、社風・会社のイメージについてどう捉えられていらっしゃいますか。
田尻 一人ひとりの社員における裁量が大きい会社。しかも自由に冒険させてもらえる環境が備わっているのがありがたいです。能動的というか、弊社の言葉で言えば「意志力と考動力」を持って動いていける人ほど、その環境の素晴らしさを享受できるはずです。
東後 個人的な意識として、どんな会社でもやっていけるスキルを身に付けたいと思いながら日々働いているのですが、世田谷自然食品が持つ自由度の高い環境は、それを磨くのにピッタリだなと感じています。社員の「これをやりたい!」という意欲に応えてくれる会社ですね。社長との距離が近いため、経営陣の考えているベクトルも理解しやすいです。
田尻 冒険しながら結果を残していくのが仕事をする上で一番面白いと考えています。大きな予算を預かって、ああでもない、こうでもないと苦労しながら、その時のベストである広告を制作し、全国ネットのテレビで放映する。すると、直後に注文が来てその結果に一喜一憂できる。こんなに面白い仕事はないなと日々感じています。
東後 世田谷自然食品は、さまざまなマーケティング手法を試しながら結果を出していく、自分の仕事の成果がわかりやすい会社だと思います。そのため昨日とちょっと違うことをやってみようという意欲や好奇心のある方は、活躍できるのではないでしょうか。